第1回 プレミア皿うどん

長崎では、
住宅の玄関先で、
こうした光景を
ちょくちょく見かけるコトがある。

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大きな中華皿の真ん中に、
栄養ドリンクの空き瓶がチョコンと
乗っかっているのだけども、
知らない人が見たら、

「ナンのお呪(まじな)いか」
と思われるンではなかろうか。

       

長崎びとは、ナニかにつけ、
「皿うどん」の出前をとる。

冠婚葬祭はもちろん、
お盆に親戚が集まる時や、
急な訪問客があった時なども、
大皿に盛られたコレを出前してもらい、
それぞれが小皿に取分け、
食すのである。

これがまた、
長崎らしい一般家庭の情景なのだ。

普通は中華飯店か食堂で食べるので、
コレにかけるソースも、
専用の容器に入って置かれてあるが、
出前の場合は、注文した人数分の量、
栄養ドリンクの空き瓶に入れられて来る。

しかも、ナゼか決まって、
昔からリポDの空き瓶なのである。
ナゼそうなのか、
ほとんどの長崎びとは知らない。

知らないけども、
ソレが当然のコトのように
思い込んでいるのである。

      

県外から遊びに来た知人に、
皿うどんの出前をとってあげたら、
「栄養ドリンクがオマケに付いてきた」
といって喜んだらしい。

・・飲まなくてよかった。

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つづく

コメント / トラックバック4件

  1. ミー より:

    25年も前の話ですが、長崎から東京に住みついて一番びっくりしたのは、東京人に皿うどんを作ってあげた時 『お酢』をかけようとしたことでした。
    それとイカリソースが売ってなくて・・・。
    帰省の際に買って帰りました。

    やっぱり皿うどんには 『ウスターソース』 ですっ!!

    中通り商店街のHPが出来て、とっても喜んでいます!

    これからも里帰りしている気分で読ませていただきます。

  2. クマ より:

    ミーさん
    コメントありがとうございますm(_ _)m

    県外のヒトはお酢をかけて食べますよね
    で、ソースのあて字が「惣酢」だったり。
    私んちは、皿うどんには金蝶ソースです。

    これからも中通り商店街共々、
    どうぞご贔屓によろしくお願い致します。

  3. kankosui より:

    皿うどんのクオリア
    50年前の、ある冬の夕暮れ、我が家の玄関に出前の皿うどんが到着、白い風呂敷に包まれ、鎮座されているかと思う間もなく布が解かれ、現われたるアルミのボウル。おごそかにボウルが持ち上がると、あたりは一面、湯気で真っ白に。そしておいしげな皿うどんの登場、もちろん脇役にはリポビタンデーのソースが。
    暖房もなく寒気身にしむ夕暮れの一場面。
    忘れられない、皿うどんのクオリア。
    忘我の時間が過ぎて気がつくと、立ち去る出前のおじさんのオートバイの音。
    昭和は遠くなりにけるかな。

  4. クマ より:

    kankosuiさん
    コメントありがとうございますm(_ _)m

    ある冬の日の、家族団欒の一場面ですね。
    コメント読ませていただきながら、
    懐かしい顔を思い出していました。
    ありがとうございました。
    今後共、どうぞご贔屓に。